診療放射線技師ってどんな人が向いてるの?
国家資格を持ち、医療スタッフとして病院で働くのが「診療放射線技師」です。
ただし診療放射線技師を目指す上では、自分に向いている職業なのかを知ることも大切になってきます。
✅この記事でわかること
- 診療放射線技師の仕事について
- 向いている人
- 向いていない人
この記事では、「診療放射線技師に向いている人」について。
診療放射線技師の働き方と、向いてる人向いてない人を合わせて解説していきます。
✅自己紹介
診療放射線技師を目指す上では、自分が診療放射線技師に向いているかどうかも大切になってきます。
診療放射線技師に向いている人
- 幅広い知識を学ぶのが苦じゃない
- 集中力や注意力がある
- 体力がある
- コミュニケーションがとれる
- 最新機器や技術を積極的に学べる
診療放射線技師に向いていない人
- 理系分野の科目が苦手
- 集中力や注意力がない
- 忍耐力や体力がない
- 人と接するのが苦手
- 機械操作やパソコンが苦手
もちろん向いていないからといって、診療放射線技師を諦める必要はありません。
大切なのは、実際に医療現場で働く時に意識できるかどうか。
理系が苦手な場合は努力も必要になってきますが、それ以外の部分に関しては医療現場で働くスタッフとしては同じ。

記事の中では実際の体験談と合わせて紹介するので、診療放射線技師の仕事をより実感できると思います。
診療放射線技師の働き方

仕事内容
診療放射線技師の仕事としては、機器による画像検査が中心になってきます。
診療放射線技師の主な仕事
- 一般撮影(レントゲン)
- CT
- MRI
- 核医学
- 超音波(エコー)
- マンモグラフィ
診療放射線技師の仕事は、患者さんとコミュニケーションをとりながらスムーズに検査することになります。
なので診療放射線技師としては、画像検査機器の操作だけが仕事ではありません。
実際に患者さんと接しながら、必要であれば介助などのサポートをすることも。
他にも検査以外の業務としては、撮影した画像データをCD-ROMやDVD-ROMに書き込んだりする雑務も。

もちろん診療放射線技師としては、被ばく線量の管理なども大切な仕事になってきます。
働く場所
病院勤務のイメージのある診療放射線技師ですが、実際は病院以外で働く場合もあります。
診療放射線技師の職場
- 病院(総合病院・大学病院・市民病院など)
- クリニック・診療所
- 検診センター・健康診断機関
- 保健所・自治体関連機関
- 医療機器メーカー
同じ放射線技師でも、働く環境によって人数も変わってきます。
規模の大きな病院などであればスタッフの数もいますが、規模の小さな病院やクリニックの場合は少人数の場合も。
特にクリニックなどでは画像検査機器も限られてくるので、常勤の診療放射線技師が1人の場合もあります。
なので働く環境によっては、患者だけでなくスタッフとのコミュニケーションが必要な場合も。

特に技師1人の環境こそ、看護師などの他の医療スタッフとの関わりが大切になってきます。
雇用形態
診療放射線技師も病院やクリニックで働く場合は、会社員と同じように雇用されて働くことになります。
診療放射線技師の雇用形態
- 正社員
- 契約社員
- 入手可能流バイト・パート
放射線技師の雇用形態としては、病院やクリニックに雇われる正社員が一般的になります。
しかし正社員以外にも、契約社員やアルバイトやパートなどの働き方も。
中でもアルバイトやパートについては、産休育休明けの際の働き方として多くなっています。
他にも年収アップのため、本業以外に病院やクリニックでアルバイトとして働く人も多いのが特徴。

同じ正社員でも、病院の規模によって勤務時間や残業の有無なども変わってきます。
診療放射線技師の雇用形態については、こちらの記事でさらに紹介しています。
診療放射線技師に向いている人

幅広い知識を学ぶのが苦じゃない
診療放射線技師に向いているのは、幅広い知識を学ぶのが苦ではない人になってきます。
診療放射線技師は、国家試験の受験が必須になります。
そして診療放射線技師の国家試験の科目としては、大きく分けても10科目。
診療放射線技師の試験科目としては、主に理系分野になってきます。
数学や物理だけでなく、電気工学や画像工学なども必要に。
そして診療放射線技師としての法律面や、実際の検査技術などの知識も必要になってきます。
診療放射線技師の国家試験を受けるためには、3年以上の勉強が必要。

3年以上かけて学んで行くことになるので、実際の勉強の範囲としてはとても幅広くなってきます。
集中力や注意力がある
診療放射線技師の仕事としては、集中力や注意力のある人の方が向いています。
診療放射線技師も医療職ということで、仕事に対する責任感は大きくなってきます。
診療放射線技師が扱うのは、主に医療機器。
さらに機器の操作だけでなく、実際の患者さんとのコミュニケーションも必要になってきます。
そして診療放射線技師の仕事としては画像検査になりますが、実際の検査中は画像上の異常や異変を見逃さないことも必要になります。
もしおかしいと思う画像があった場合は、画像の追加や撮像方法を変えるなどの工夫も。
画像上の異変に気づくためには、経験や知識はもちろん、検査中の集中力も必要となってきます。
放射線技師として働く上では、患者と検査の両方に気を配る集中力や注意力が必要。

ぼくも実際にCTやMRIの検査をしながら、場合によっては必要だと思う画像を追加しています。
体力がある
検査機器と向かい合っているイメージのある診療放射線技師ですが、意外と体力が必要な場面も出てきます。
実際の診療放射線技師の業務としては、パソコン上での業務が多くなってきます。
しかし一般撮影(レントゲン)はもちろん、CTやMRIにおいても患者の移乗などで体力が必要な場面も多い。
そして夜勤や当直のある職場においては、体力的な大変さも出てきます。
夜間や休日に救急の検査対応するのはもちろん。
夜間や休日はスタッフの人数も限られてくるため、1つの検査に対する負担も大きくなってきます。
そして日勤と夜勤が続くシフトの場合は、生活リズムも乱れやすく体力的な負担もかかってきます。

ぼくも実際に当直をしていた時は、寝てもすぐに検査で起こされるという大変さを経験してきました。
コミュニケーションが取れる
医療人として病院やクリニックで働く上では、患者さんとのコミュニケーションも欠かせません。
病院やクリニックで働く場合、患者さんとのコミュニケーションは必須。
検査をスムーズに進めていく上でも、患者さんに対する検査の説明も必要になってきます。
さらに病院やクリニックの場合、患者さんにはお年寄りも多くなってきます。
病気やケガによって動きづらいのはもちろん、自身では満足に動けない患者さんもいます。
そんな患者さんに安心感を与えて検査を進めるためには、適切なコミュニケーションが必要。
コミュニケーションといっても、伝わり方や理解力は人によって違ってきます。

ぼくも実際、患者さんによって話し方や言葉選びには気をつけるようにしています。
最新機器や技術を積極的に学べる
医療の分野は日々新しい知識が必要になってくるからこそ、新しい情報を柔軟に取り入れる人の方が診療放射線技師として向いてきます。
診療放射線技師の分野だけをみても、日々新しい知識が必要。
最新の検査機器はもちろん、各検査機器の撮影方法などの技術も増えています。
なので診療放射線技師として働く上では、新しい知識を取り入れて学んでいくことも必要に。
学会や展示会で発表されるような、最新機器や撮影方法はもちろん。
病気に対する知識や、画像上の初見(見え方)などの知識も必要となってきます。
他にも医療法や診療報酬の改訂などによって、診療放射線技師を取り巻く環境も毎年のように変わります。

診療放射線技師として働くためには、日々変わる環境や知識を柔軟に対応して取り入れていくことが欠かせません。
診療放射線技師に向いてない人

理系分野の科目が苦手
理系分野が苦手な人は、診療放射線技師になるのに苦労する場面が多いかもしれません。
診療放射線技師の大学や専門学校の入学試験、国家試験もほとんどが理系分野の教科になります。
数学や物理、機械工学といった理系の科目がほとんど。
なので理系分野の科目が苦手な人の場合、診療放射線技師の勉強には苦労する可能性があります。
理系分野に限らず、苦手な科目を勉強していくのは本当に大変。
もちろん無理ではありませんが、その場合は勉強量によって苦手とする分野に向かい合わなければいけません。
なので理系分野の科目がぜったい苦手という人には、診療放射線技師という職業が向いていないということにも。

でも実際の学校や病院では、文系の学校などから診療放射線技師になった人も意外と多いです。
集中力や注意力がない
注意力散漫な人の場合、病院で働く診療放射線技師はむずかしいかもしれません。
注意力が足りない人が向いていないというのは、診療放射線技師だけに限ったことではありません。
病院で働く看護師やその他のコメディカルにおいても、集中力や注意力は必要となってきます。
医療職として注意力が必要になるのは、医療事故を防ぐため。
病院やクリニックで働く上では、患者さんや病気と向き合っていくことになります。
そんな医療スタッフとして働く上では、少しの失敗などが医療事故につながってしまう可能性があります。
実際、診療放射線技師の場合は検査中の事故や病変の見逃しなど。
患者さんへの注意力が足りなければ、思わぬケガや事故に。
そして集中力が足りなければ、画像検査での見落としにもつながってしまいます。
そんな医療事故を起こさないためにも、集中力や注意力は必須。

もちろんぼくも自信はありませんが、だからこそ仕事中は意識するように気をつけています。
忍耐力や体力がない
診療放射線技師として働く上では、忍耐力や体力に自信がない場合もむずかしいかもしれません。
診療放射線技師として働く上では、楽なことばかりではありません。
職場環境や生活リズムによっては、大変な部分もあります。
特に診療放射線技師の場合、精神的な面も体力的な面でも大変さがあります。
職場の環境によって、自身にかかる仕事の負担が変わります。
スタッフ同士の関わりはもちろん、当直の有無によっては体力的な負担も違ってきます。
さらに医療現場で働く上では、患者さんとの関わりの中で精神的な負担も。
実際にぼくも思ったように検査が進まず困ることや、理不尽なことで患者さんから文句を言われることもありました。
もちろんそんなケースもほとんどありませんが、診療放射線技師として働く上では向き合っていく必要があります。

職場環境による負担が大きい場合は、転職によって環境を変えるのもひとつの方法になります。
人と接するのが苦手
患者さんやスタッフとの関わりがある診療放射線技師の場合、人との関わりが苦手な人はあまり向いていないかもしれません。
診療放射線技師というと、パソコンなどの画面に向かって検査をしているイメージ。
なので人によっては、あまりコミュニケーションが必要ないのではと思っている人もいます。
しかし実際に放射線技師として働く上では、人との関わりが避けて通れません。
一般的に必要となるのが、検査の際などの患者さんとのコミュニケーション。
実際に検査する際は、検査の説明やポジショニング、患者さんに合わせた対応が必要となってきます。
さらに働く環境によっては、病院内の他部署との関わりも必要になってきます。
病院やクリニックでは医療チームとして働くので、他のスタッフとの関わりやコミュニケーションは必要。
検査上の関わりはもちろん、病院やクリニック全体で仕事をしていく上でも欠かせません。
実際の検査中はパソコンと向かい合うことの多い診療放射線技師ですが、意外と他人との関わりも多くなってきます。

診療放射線技師として働きたいけどコミュニケーションが苦手という人の場合は、画像検査専門の施設などが働きやすくなってきます。
機械操作やパソコンが苦手
今は画像検査機器のほとんどがパソコンでの作業になるため、診療放射線技師にも多少なりのITリテラシーは必要になってきます。
診療放射線技師として携わる検査機器は、一般撮影やCT、MRIなどいろいろ。
ただそのほとんどの業務において、今ではパソコンでの操作が必要になってきます。
実際の現場においては、検査の際のポジショニングなどについては人の手によるアナログ作業です。
しかし患者情報の入力や検査中の操作においては、ほぼパソコンでの作業。
今では電子カルテの病院やクリニックもほとんどなので、パソコンでの業務は避けて通れません。
ただ今は日常生活の中でもパソコンに触れる環境なので、パソコンにまったく触れたことがないという人はいないはず。

パソコン作業といってもそこまで専門的な作業ではないので、一般的な知識さえあれば実際は問題ありません。
診療放射線技師に向いてる人 まとめ

この記事の中では、診療放射線技師に向いている人を紹介してきました。
診療放射線技師に向いている人
- 幅広い知識を学ぶのが苦じゃない
- 集中力や注意力がある
- 体力がある
- コミュニケーションがとれる
- 最新機器や技術を積極的に学べる
画像検査がメインの診療放射線技師ですが、医療現場で働くスタッフだからこそコミュニケーションも必要になってきます。
患者さんへの対応はもちろん、他部署のスタッフとの関わり。
そして医療事故を未然に防ぐ意味でも、他の医療従事者と同じように仕事への責任感も欠かせません。

同じ診療放射線技師でも働く環境によって働きやすさも違うので、職場環境によっても向き不向きの感じ方は変わってきます。
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