【違いは?】診療放射線技師と臨床検査技師|仕事内容や男女比を徹底比較

放射線技師について
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 診療放射線技師と臨床検査技師の違いは?

医療現場で働く国家資格としては、「診療放射線技師」「臨床検査技師」があります。

どちらの資格も、国家試験に合格することで得られる国家資格
しかしMRIや超音波検査などを除けば、実際の仕事内容としては違いがあるのが特徴です。

✅この記事でわかること

  • それぞれの仕事の違い
  • 診療放射線技師と臨床検査技師の比較
  • それぞれに向いている人


この記事では、「診療放射線技師と臨床検査技師の違い」について。

それぞれの仕事内容の違いはもちろん。
学費男女比就職難易度年収についても比較して紹介していきます。

✅自己紹介

はじめ

・病院勤務の現役診療放射線技師
・放射線技師歴17年
・当直やクリニックでの勤務経験
・放射線技師としての転職も経験

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名前の似ている2種類の国家資格ですが、実際の仕事内容としては違ってきます

診療放射線技師と臨床検査技師の比較

診療放射線技師臨床検査技師
主な仕事内容・レントゲン
・CT
・MRI
・マンモグラフィ
・放射線治療など
・放射線を使った画像検査
・血液検査
・尿検査
・心電図
・病理検査
・エコー
・体の状態を数値や画像で分析
扱う機器や技術・高度な画像診断機器
・放射線治療装置
・顕微鏡
・分析機器
・採血器具
・超音波装置
学費の傾向専門学校としては高め専門学校としては高め
偏差値の傾向理系色が強い生物系が中心
国家試験の難易度物理や工学系も多い生物系が多く暗記量が多い
男女比男性が多め女性が多め
就職先の傾向病院が中心病院や健診センター、検査会社など幅広い
就職難易度都心部は競争率高め求人数は多い
平均年収400〜500万円(各種手当は除く)400〜500万円(各種手当は除く)
残業や働き方夜勤やオンコールが多いオンコール対応が多い
向いている人の特徴・機械操作が苦ではない
・判断力がある
・臨機応変な対応が可能
・コツコツ取り組むのが得意
・慎重で正確
・観察力がある

診療放射線技師の場合、実際の仕事としては画像検査がメインとなってきます。
一方で臨床検査技師の場合は、血液検査や尿検査、病理検査などの生理学的な検査が主な仕事に。

学費や年収などについては学校選びや職場環境によっても変わってきますが、男女比や向き不向きについてはそれぞれ違いが出てきます

はじめ
はじめ

一般的な病院の場合、診療放射線技師は男性技師が多く臨床検査技師は女性技師の方が多くなっている印象です。

それぞれの仕事の違い

それぞれの仕事の違い

診療放射線技師の仕事

診療放射線技師は、主に放射線を使った画像検査や治療を専門的に行う職種になります。

診療放射線技師の場合は放射線を扱うため、専門知識国家資格が必要になります。
さらにレントゲンやCT、MRIなど多くの検査機器を操作するため、ある程度の機械知識や技術力も必要に

診療放射線技師の主な検査

  • 一般撮影(レントゲン)
  • X線CT
  • MRI
  • マンモグラフィ
  • 核医学検査
  • 放射線治療

代表的な検査としては、胸部レントゲンCTの撮影MRIによる精密検査や乳がん検診のマンモグラフィ撮影など多岐にわたってきます。

またがん治療における、放射線治療装置の操作に携わることも。
放射線による検査や治療には被ばくのリスクも伴うため、医師の診断や正確な取り扱いも大切になってきます。

このように診療放射線技師は、放射線を使った検査や治療の部分で医療現場に携わっている仕事。

はじめ
はじめ

医療職の中でも、放射線に関わる検査や治療が可能なのは医師か診療放射線技師だけになります。

診療放射線技師の仕事内容については、こちらの記事でも紹介しています。

臨床検査技師の仕事

臨床検査技師は、患者さんの血液や尿、組織などを分析して病気の診断に必要なデータを提供する仕事になります。

臨床検査技師は、身体の内部情報を「数値」として正確に測定することが求められます。
病気の早期発見や治療方針の決定に直結するため、精度の高い検査データ管理が必須。

臨床検査技師の主な仕事

  • 血液検査
  • 尿検査
  • 病理検査
  • 心電図
  • エコー検査

具体的な業務としては、血液検査心電図エコー検査病理検査など。

血液検査によって貧血の有無や肝機能の状態を調べたり、超音波検査で臓器の異常を確認したりします。
なので内科だけでなく、外科などさまざまな診療科に関わる幅広い業務があるのが特徴。

このように臨床検査技師は、体内の状態を数値や画像として医師の診断を支えるデータのプロフェッショナル。

はじめ
はじめ

臨床検査技師の場合は病理検査がメインとなるので、扱う検査機器も診療放射線技師と変わってきます。

診療放射線技師と臨床検査技師の比較

診療放射線技師と臨床検査技師の比較

学費と偏差値

診療放射線技師と臨床検査技師の養成学校では、学費や偏差値についてはほとんど変わらない傾向があります。

診療放射線技師の場合はCTやMRIなどの検査機器を扱うため、設備投資が大きく大学や専門学校の学費が上がりやすいです。
一方で臨床検査技師は実習設備が比較的整えやすく、診療放射線技師の養成学校と比較すれば学費が抑えられるケースも多い

たとえば診療放射線技師の大学は、年間150万〜200万円ほど必要な学校も。

一方で臨床検査技師養成の大学では、100万〜150万円程度の場合もあります。
また偏差値も診療放射線技師は50前後臨床検査技師は45前後が目安とされることが多い印象。

ただし学費や偏差値については、選ぶ学校によっても変わってくる部分になってきます。

はじめ
はじめ

なので学費や偏差値の違いだけで比較することは、あまり本質的な比較にはなりません

診療放射線技師の学校選びについては、こちらの記事で紹介しています。

男女比

2つの職種の男女比としては、診療放射線技師は男性が多く臨床検査技師は女性が多いという傾向があります。

診療放射線技師の場合は、体力が必要な場面が比較的多いことや職業のイメージから男性の方が多いです。

なので実際に養成学校の比率としても、男性の志望者が多い
一方で臨床検査技師は顕微鏡業務や採血など細かな作業も多いので、医療職の中でも女性比率が高い職種になってきます。

もちろん、男女比率は病院によって差はあります
しかし一般的に診療放射線技師は男性6〜7割臨床検査技師は女性6〜7割という比率が一般的。

特に新卒採用ではその傾向が顕著に表れていて、男女比の違いは仕事内容や志望者の傾向が反映された結果にも。

はじめ
はじめ

一般的に超音波検査は臨床検査技師が担当することも多いので、女性技師の方が安心できるという面もあります。

国家資格の難易度

国家試験の難易度としても、診療放射線技師と臨床検査技師で大きな差はありません

診療放射線技師の場合は、物理学や放射線防護、画像工学など理系科目の比重が高く、数学的な理解が必要
逆に臨床検査技師では、生物系の知識が中心で暗記量が多い傾向があります。

国家試験の合格率としては、どちらも80〜90%程度で推移しています。

他にも診療放射線技師の国家試験では、画像の読影放射線管理など専門的な計算問題が出題。
血液学や微生物学など、分野の幅広さが特徴の臨床検査技師の国家試験との違いもあります。

国家試験の難易度としては、ほぼ同程度。

はじめ
はじめ

なので理系が得意なら診療放射線技師生物系が得意なら臨床検査技師の国家試験の方が難易度低く感じるかもしれません。

診療放射線技師の国家試験については、こちらの記事で紹介しています。

就職の難易度や需要

就職のしやすさで比較した場合、就職しやすいのは臨床検査技師で専門性によって給与やキャリアの幅が広いのは診療放射線技師になります。

臨床検査技師の場合は、診療放射線技師に比べて働き場所の選択肢が多いです。

病院だけでなく、健診センターや臨床検査会社、研究機関など働く場所が多いため求人も安定しています。
一方で診療放射線技師は病院が主な職場で求人数はやや少ないものの、CTやMRI、放射線治療の需要拡大によりスキル次第で高く評価される場合も

実際に新卒採用で比較した場合は、臨床検査技師の方が求人数が多い傾向
診療放射線技師の場合、都市部は競争率が高い場合もあります。

なので確実な就職を優先するなら、臨床検査技師の方が有利な場合も。

はじめ
はじめ

しかし診療放射線技師には認定資格も多いので、専門性でキャリアアップを狙うなら診療放射線技師が向いている場合があります。

診療放射線技師の認定資格については、こちらの記事で紹介しています。

年収(給料)

年収(給料)については働く環境によっても変わってきますが、診療放射線技師と臨床検査技師で比較した場合はそこまでの差はありません

診療放射線技師の場合は、CTやMRIなどの救急撮影で24時間必要な検査が多いです。

なので当直手当やオンコールの待機手当がつきやすいため、平均年収も高くなる傾向が。
一方で臨床検査技師も病院によっては当直やオンコールがあるため、働く環境によっては平均年収が高くなってきます。

診療放射線技師も臨床検査技師も、年収は400〜500万円程度が一般的
ただし検診施設民間の検査センターの場合は、安定している分年収としては低くなるケースもあります。

なので働く環境によっても変わるので、年収だけでどちらの資格が良いかを比較するのはむずかしい部分

はじめ
はじめ

残業時間も比較した場合、臨床検査技師の方が1検査あたりにかかる時間も長いので残業時間も長くなってきます。

診療放射線技師の年収については、こちらの記事でも紹介しています。

それぞれの仕事に向いている人

それぞれの仕事に向いている人

診療放射線技師に向いている人

診療放射線技師に向いているのは、理系科目が苦ではなく機械などの扱いが好きな人になります。

診療放射線技師は、国家試験に向けての勉強は理系科目がほとんどです。

さらに実際の現場では、レントゲンやCT、MRIなどの多くの医療機器を扱います
病院によっては救急の検査等もあるため、状況に応じて撮影条件を判断する力最適な撮影をする臨機応変さも必要に。

検査が不安な患者さんに対しては、安心してもらえるようなコミュニケーションも重要。
そして放射線治療では、放射線治療を必要とする患者さんに長期的に向き合っていく場合もあります。

機械やパソコンの操作が苦ではなく、現場での対応力や対話力を発揮したい人は診療放射線技師はおすすめ。

はじめ
はじめ

実際にぼくも学生時代にレントゲン検査を経験したことで、診療放射線技師について興味を持ったのを覚えています。

診療放射線技師に向いている人については、こちらの記事でも紹介しています。

臨床検査技師に向いている人

臨床検査技師に向いているのは、コツコツと正確に作業できる人観察力と探究心を持っている人です。

臨床検査技師の仕事は、血液検査や心電図、超音波検査など幅広い検査を担当し、正確さが常に求められます
小さな変化を見落とさず、慎重にデータを評価する姿勢が重要になるため。

たとえば、顕微鏡で白血球の形を観察する病理検査は、わずかな異常にも気づく観察力が必要になります。

他にも採血や心電図検査では、患者さんの負担を最小限にしながら正確なデータを取らなければなりません
特に採血などでは、正確で確実な手技も必要となってくる部分。

集中力や正確性、観察力によって、医師の診断の基礎となるデータを支えたい人は臨床検査技師向き。

はじめ
はじめ

顕微鏡を覗きながら細胞数を数えるなど、診療放射線技師よりも繊細な仕事が多くなってきます

診療放射線技師と臨床検査技師の違い まとめ

診療放射線技師と臨床検査技師の違い まとめ

この記事の中では、診療放射線技師と臨床検査技師の違いについて紹介してきました。

診療放射線技師と臨床検査技師の比較

診療放射線技師臨床検査技師
主な仕事内容・レントゲン
・CT
・MRI
・マンモグラフィ
・放射線治療など
・放射線を使った画像検査
・血液検査
・尿検査
・心電図
・病理検査
・エコー
・体の状態を数値や画像で分析
扱う機器や技術・高度な画像診断機器
・放射線治療装置
・顕微鏡
・分析機器
・採血器具
・超音波装置
学費の傾向専門学校としては高め専門学校としては高め
偏差値の傾向理系色が強い生物系が中心
国家試験の難易度物理や工学系も多い生物系が多く暗記量が多い
男女比男性が多め女性が多め
就職先の傾向病院が中心病院や健診センター、検査会社など幅広い
就職難易度都心部は競争率高め求人数は多い
平均年収400〜500万円(各種手当は除く)400〜500万円(各種手当は除く)
残業や働き方夜勤やオンコールが多いオンコール対応が多い
向いている人の特徴・機械操作が苦ではない
・判断力がある
・臨機応変な対応が可能
・コツコツ取り組むのが得意
・慎重で正確
・観察力がある

診療放射線技師の場合、実際の仕事としては画像検査がメイン。
一方で臨床検査技師は、血液検査や尿検査、病理検査などの生理学的な検査が主な仕事になってきます。

学費や年収などについては学校選びや職場環境によっても変わってきますが、男女比や向き不向きについてはそれぞれ違いが

はじめ
はじめ

一般的な病院の場合、診療放射線技師は男性技師が多く臨床検査技師は女性技師の方が多くなっている印象です。

診療放射線技師の求人については、こちらの記事で紹介しています。

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