診療放射線技師にも英語(英会話)は必要?
実際に医療現場で仕事をする場合、診療放射線技師にも「英語(英会話)」が必要になります。
医療現場では欠かせない、医療系の略語はもちろん。
外国人の患者さん相手に検査をする場合は、ある程度の英会話も必要になってきます。
✅この記事でわかること
- 診療放射線技師に必要な英語
- 最低限必要となる英会話
- 実際の検査で使える英会話
この記事では、「診療放射線技師に関係する英語や英会話」について。
医療系の略語だけではなく、最低限必要となる英会話。
また、実際の検査ごとの使い方についても紹介します。
✅自己紹介
診療放射線技師として病院などで働く上では、英語や英会話の知識も必要になります。
カルテや検査で必要となる、医療系の略語はもちろん。
大学病院や検診施設など、外国人の患者さんが多い施設では最低限の英会話も必要になってきます。
胸部レントゲンの場合

Please stand here(ここに立ってください)

Take a deep breath in(大きく息を吸ってください)

Hold your breath(息を止めてください)
もちろん、モダリティや検査内容によって会話の内容も変わってきます。

ぼくも都心部の検診施設でバイトをした時は、企業の外国人患者さんがすごい多かった印象があります。
診療放射線技師に必要な英語

医療系の略語
診療放射線技師にとって、病院などの医療現場で働く上では医療系の略語を知っておくことが重要になります。
医療現場ではCTやMRIといった装置だけでなく、検査指示や画像所見にも多くの略語が使われています。
装置に関する略語はもちろん、カルテや検査依頼などでは病名も略語で表記されている場合も多い。
他にも、胸部X線については「CXR」などと表記される場合も。
カルテ上などでは、「CTAB=clear to auscultation bilaterally(両側の聴診で異常なし)」など日常的に略語が登場。
これらを正しく理解できない場合、検査内容の把握ミスや報告書の誤読につながる場合も出てきます。
なので診療放射線技師として精度の高い検査を行うためには、基本的な医療系略語の理解は必須スキル。

すべてを覚えるのがむずかしいからこそ、ぼくはよく目にする略語は必ず覚えるようにしています。
英会話
診療放射線技師の場合、英会話スキルがあることによって仕事の幅も広がってきます。
最近では、診療放射線技師として働く中で英語に触れる機会が増えてきています。
外国人患者の増加や、国際的な学会や資料が英語で行われるケースも増えているため。
特に企業検診などを行う施設では、外国人の方も多くなっています。
なので実際に外国人の方から「痛い」「息を吸って」「止めて」などの指示を理解してもらうには、かんたんな英会話能力が必要。
また最新の医療情報や論文も英語が主流のため、英語を読んだり会話したりすることで知識面や実務面の両方で優位になってきます。
英会話ができる診療放射線技師は、より柔軟で信頼される医療従事者として活躍の場を広げることが可能に。

「息を吸って、止めて」などの基本的な英会話を覚えておくだけでも、実際の検査で役に立ってきます。
診療放射線技師の転職については、こちらの記事で紹介しています。
最低限必要となる英会話

Pleaseを付けて指示を出す
診療放射線技師が英語で患者に指示を出すときは、「Please」を付けて伝えることが大切になってきます。
医療現場では、緊張していたり英語に不慣れな患者さんも多いです。
なので命令口調を避けることで、安心感を与えることが必要。
たとえば、同じ言葉でも「Please」を付けるだけで伝わり方の印象も変わってきます。

❌ Stand here(ここに立って)

⭕️ Please stand here(ここに立ってください)
つまり診療放射線技師として患者さんとの信頼関係を築くためには、指示に「Please」を添える習慣が必要。

実際に検査をする時、言葉が伝わるかどうか不安なのは患者さんも技師側も同じです。
名前の確認
診療放射線技師として医療事故を防ぐためにも、英語での名前確認を正確に行うことが大切になります。
名前の確認は、患者の取り違えを防ぐためにも必須。
特に外国人患者さんの場合は、発音や名前の順序が異なるため注意が必要になります。
外国人患者さんは発音がむずかしい場合もあるので、本人に尋ねて確認するのも間違いを防ぐためのポイント。

Can you tell me your name, please?(お名前を教えてください)

May I have your name, please?(お名前をお伺いしてもよろしいですか)
自然に名前を尋ねることによって、患者さんに安心感を与えると同時に本人確認を確実に行うことが可能に。

実際の現場での英会話では、発音だけでなく聞き取り能力も重要になってきます。
敬称で呼ぶ
診療放射線技師が英語で患者さんを呼ぶ際は、「Mr.」や「Ms.」などの敬称を使うことが望ましいです。
敬称を付けることで、相手に対して敬意を示すことになります。
これによって、医療従事者としての信頼を得やすくなる場合も。
たとえば、検査室内へ外国人の患者さんを呼び込む場合も敬称を使います。

Mr. Smith, please come this way(スミスさん、こちらへどうぞ)
このように呼びかけることで、より丁寧で安心感のある対応に。
つまり英語でも日本語と同じように敬意を込めた言葉づかいを意識することで、円滑なコミュニケーションが生まれてきます。

実際の敬称はいろいろありますが、「Mr.」か「Ms.」を使えば相手に不快な思いをさせることはありません。
検診施設などでは英会話が必須
健診施設や都市部の医療機関ほど、英会話がほぼ必須になりつつあります。
最近では、海外からの受診者や外国人労働者の健康診断が年々増加しています。
特に都市部の検診センターなどでは、企業に勤める外国人の方の検診受診なども多い。
なので、企業検診などを多く扱う検診センターほど英会話スキルが必要になってきます。

Please take a deep breath(深呼吸してください)

Turn to the right(右を向いてください)
このように基本的な指示ができると、検査をスムーズに進めることが可能に。
逆に会話ができないと検査が滞るケースもあるので、現場では英語対応ができる技師が重宝されています。

ぼくも都心部の検診センターに手伝いに行った時は、企業検診で当たり前のように英語が飛び交っていました。
実際の検査で使える英会話

一般撮影(レントゲン)の場合
一般撮影では、かんたんな英語の指示を使いこなす方が伝わりやすいです。
外国人の患者さんが増える中、一般撮影では姿勢や呼吸のタイミングを正確に伝えることが必要。
しっかり伝えることで再撮影を防ぎ、検査の精度を高めることができます。

Please stand here(ここに立ってください)

Take a deep breath in(大きく息を吸ってください)

Hold your breath(息を止めてください)
このように、短い英語での指示を覚えておくと便利。

もっとも検査頻度の高い胸部レントゲンだからこそ、「検査の正確さ」と「患者さんへの安心感」を支える基本スキルになってきます。
X線CTの場合
CT検査では、英語での事前説明と呼吸指示が大切になってきます。
CT撮影自体は、短時間で行うことが可能。
しかし、息止めや体位の指示を間違えると画像にも大きく影響してきます。

Please lie down on your back(仰向けに寝てください)

Please raise your arms above your head(腕を頭の上に上げてください)

Hold your breath when I say ‘Go’(合図で息を止めてください)
このように簡潔で落ち着いた口調で伝えることで、外国人患者さんにも安心してCT検査を受けてもらうことができます。
MRIの場合
MRI検査においても、外国人患者さんに合わせた英会話による安心感の提供は欠かせません。
MRIのデメリットとしては、検査時間が長いことがあります。
さらに検査時間が長いことだけではなく、閉所空間に対する不安を感じる患者さんも多いです。

The exam will take about 20 minutes(検査は約20分かかります)

Please don’t move during the scan(検査中は動かないでください)

You can talk to me anytime through the microphone(マイクでいつでも話しかけられます)
検査時間や閉所空間での検査に対して、しっかりと説明をするだけでも患者さん側からしたら安心感が違います。

英語でもていねいに声かけを行うことで、検査時間の長いMRIでも安心できる検査環境を作り出すことができます。
マンモグラフィの場合
マンモグラフィの撮影においては、相手に配慮した英語での会話が必要になってきます。
マンモグラフィ検査は、検査部位がデリケートです。
なので言葉づかいや説明の仕方によって、患者の安心感が大きく変わってきます。

Please remove your top and bra(上着とブラジャーを脱いでください)

Please step closer to the machine(装置にもう少し近づいてください

It might be a little uncomfortable, but it won’t take long(少し圧迫しますが、すぐに終わります)
このように相手の気持ちに寄り添う英会話を心がけることで、信頼される放射線技師として評価される場合があります。
診療放射線技師の英語 まとめ

この記事の中では、診療放射線技師に関係する英語について紹介してきました。
診療放射線技師として病院などで働く上では、英語や英会話の知識も必要になります。
カルテや検査で必要となる、医療系の略語はもちろん。
大学病院や検診施設など、外国人の患者さんが多い施設では最低限の英会話も必要になってきます。
もちろんモダリティや検査内容によって、必要な会話の内容も変わってきます。

英会話のできる診療放射線技師というだけでも、転職の際の選択肢が広がってきます。
診療放射線技師の転職については、こちらの記事で紹介しています。



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