診療放射線技師の履歴書ってどうやって書けばいいの?
診療放射線技師としての就職をする時に欠かせないのが、「履歴書」です。
どんな病院やクリニックでも、まず最初に目にするのが履歴書や職務経歴書。
ほとんど書式が決まっているからこそ、内容次第で相手に与える印象も大きく変わってきます。
✅この記事でわかること
- 履歴書の基本的な書き方
- 履歴書で重視されるポイント
- 履歴書作成のQ&A
この記事では、「診療放射線技師の履歴書の書き方」について。
ぼく自身、これまで職場の診療放射線技師の採用に関わってきています。
そんな採用者目線から、履歴書で重視しているポイントやよくある質問について紹介していきます。
✅自己紹介
一般的な履歴書と同じように、診療放射線技師の履歴書もていねいに自分のことをアピールすることが大事になってきます。
履歴書の大切なポイント
- 学歴・職歴
- 志望動機
- 資格や趣味、自己アピール欄
ぼく自身が実際に履歴書を見る時、特に気にしているのが学歴や職歴になります。
特に職歴というのは、採用前のスキルや人柄を知るための参考にもなってきます。
既卒であればこれまで携わってきたモダリティ、新卒の場合もアルバイト経験などを自己アピール欄に書くことで仕事への取り組み方などを知ることができます。
現場での戦力を求める採用だからこそ、仕事をする能力があるかを見極めることは重要。

どんな仕事やアルバイトをしていたかによって、他人とのコミュニケーション能力の指標にはなってきます。
履歴書の基本的な書き方

基本事項の書き方
履歴書の基本事項は採用担当者が最初に確認する重要なポイントのため、正確かつ読みやすく記入することが大切になります。
基本事項記入の際のポイント
- 日付:提出日や記入した日付を西暦か和暦で統一
- 氏名:読みやすい文字で書き、フリガナも忘れずに記入
- 住所:省略せずにマンション名や部屋番号まで正確に記す
- 学歴・職歴:時系列に記載し「以上」で締める
- 免許欄:「診療放射線技師免許(取得年月日)」の形式で記入
診療放射線技師の採用では、人物像や経験だけでなく医療現場でのミスがないかという点が重視される場合も。
なので誤字や記入漏れがあるだけで、「仕事をする上で不安な部分」と判断されてしまう可能性もあります。
基本事項をていねいに書くことは、履歴書作成をする上で最低限必要な部分。

誰もが同じような書式で履歴書を書くからこそ、読みやすさや誤字脱字があるだけでも印象が大きく変わってきます。
証明写真
履歴書の証明写真は、清潔感が伝わる1枚を用意することが選考の第一印象を大きく左右します。
証明写真のポイント
- スーツまたはジャケット着用で撮影
- 髪型は額や目が隠れないよう整える
- 表情は自然な微笑みを意識して明るい印象を
- 写真サイズは縦4×横3cmが一般的
- 写真を貼る際は曲がらないように貼付
- 基本的にスマホ撮影はNG
医療現場では、患者さんへの対応や専門スタッフとの連携が求められます。
なので、信頼感や清潔感を持った印象が非常に重要に。
その指標となる証明写真が整っているだけで、社会人としての基本ができていると判断されやすくなります。
清潔感のある証明写真を準備することで、履歴書全体の印象が引き締まって採用担当者に好印象を与えやすくなります。

1番最初に目にするのが証明写真だからこそ、印象によって履歴書内容の感じ方も変わってきます。
履歴書で重視されるポイント

学歴や職歴
学歴や職歴は時系列でわかりやすく整理し、採用担当者が読みやすい形でまとめることが大切になります。
学歴や職歴記入のポイント
- 学歴は高校入学から開始し、「卒業」で締める
- 専門学校や大学は正式名称を記載する
- 職歴は勤務した医療機関を正式名称で記載
- 配属部署や担当業務も可能な範囲で補足
- 最後に「現在に至る」「以上」で締める
診療放射線技師の採用では、これまでの経験やキャリアの流れを短時間で把握されることになります。
特に中途採用の場合は、これまでの技師としての経験が1番重要になってきます。
なので記載の仕方が統一されていないと経歴の理解に時間がかかり、印象を損ねてしまう可能性も。
なので学歴や職歴を整理して書くことで、採用担当者にも伝わりやすくなってきます。

職務経歴書では、経験したモダリティや検査機器のメーカーを具体的に記載するだけでも採用する際の判断材料になってきます。
志望動機
志望動機は、応募先の特徴に合わせて具体的に書くことで採用担当者に熱意を伝えることができます。
志望動機のポイント
- 応募先の特徴に合わせて具体的に記載
- 自身の経験が活かせる部分をアピール
- ありきたりな内容は印象に残りづらい
- ホームページから抜粋したような内容はNG
- 未経験の場合は自身の成長につながる内容を記載
どんな履歴書でも記載する必要がある志望動機だからこそ、他と差をつけるポイントにもなってきます。
医療機関は多くの応募者を比較するため、志望動機が曖昧だと「どこでもいいのでは?」と捉えられてしまいます。
なので具体的に志望動機を書くことで、自院を選んだ理由や働きたい姿勢を明確に伝えることが可能に。
志望動機を具体的に書くことで、働く意欲が伝わって採用担当者の印象にも残りやすくなります。

逆にありきたりな志望動機は、採用する側も見慣れていて印象にも残りづらいです。
資格・趣味・自己アピール欄
資格や趣味、自己アピール欄は、業務に関連する情報や人物像を伝えるために重要な項目になります。
資格・趣味・自己アピール欄のポイント
- 自己アピール欄はもっとも力を入れるポイント
- 資格欄は「認定資格」や「放射線取扱主任者」など取得済みのものを記載
- 趣味は継続性がある内容が好印象
- 本人希望欄は「貴院の規定に従います」と記入するのが基本
- どうしても希望がある場合は「夜勤回数」「通勤時間」など最低限に留める
書式がほとんど同じ履歴書だからこそ、他よりも好印象を与えるためには内容が重要になってきます。
資格は専門性の高さを示し、取得してきた資格によってはスキルアップに積極的な印象に。
また趣味や自己アピール欄はもっとも人柄が出る部分で、働き方や人柄を補足するために大切な役割を持っています。
資格や趣味、自己アピール欄を適切にまとめることで、専門性と人柄のバランスが伝わって採用担当者にも好印象。

病院やクリニックもチーム医療のため、コミュニケーション能力などの人柄を伝えることが大切になってきます。
診療放射線技師の資格については、こちらの記事で紹介しています。
履歴書作成Q&A

手書きとパソコンどっちが良いの?
履歴書の作成は基本的にパソコンでも問題ありませんが、応募先の風土によっては手書きが好印象につながる場合もあります。
手書きか?パソコンか?
- 総合病院や大きな法人 → パソコン作成が主流で問題なし
- 地域密着型クリニック → 手書きの方が好印象を与える場合も
- 書類の指示に「自筆」とある場合は必ず手書き
- 新卒の場合→手書きがおすすめ
- 既卒の場合→パソコンでも問題なし
医療機関でも業務のデジタル化が進んでいるので、パソコンでの履歴書作成も許容範囲となっています。
パソコンで作成した履歴書は読みやすく、ミスも少なく作成することが可能。
しかし一部の小規模クリニックや古い体質の病院では、ていねいさが伝わる手書きの履歴書が好まれるケースもあります。
なので履歴書の作成は、応募先の特徴に合わせて読みやすくミスのない書類を準備することが大切。

新卒は手書きの履歴書の方が好まれる一方、あまりにも字が汚く読みづらいと良い印象は受けません。
放射線取扱主任者は意味ある?
履歴書に放射線取扱主任者の資格を記載することによって、履歴書の印象は大きく変わってきます。
放射線取扱主任者の資格
- 第1種〜第3種のいずれでも、取得していれば資格欄に記載
- 実際に就職に有利なのは「第1種放射線取扱主任者」
- 主任者資格を持つ技師が不足している病院では採用で有利
放射線取扱主任者の資格は、放射線安全管理に関する専門知識を証明することができます。
なので病院やクリニックにとって、資格所有者がいることで安全性向上のメリットが。
特にCTや放射線治療装置を扱う職場では、主任者資格を持つ人材が重宝される傾向があります。
放射線取扱主任者は、履歴書に書くことで専門性をアピールできて採用にもプラスに働く資格。

ただし実際に資格として有効なのは第1種放射線取扱主任者と、ハードルは高くになってきます。
取得見込みはいつと書けばいい?
取得見込みの資格については、確定している試験日や合格発表に合わせて明確に記載するのが最適になります。
取得見込みの資格について
- 診療放射線技師免許→在学中なら「2026年3月 取得見込み」と記載
- 認定資格→受験申し込み済みなら「2025年○月 受験予定/取得見込み」
- まだ受験日が未定の場合は書かずに面接で口頭説明にとどめる
- 虚偽にならないように試験日が確定しているもののみ記載
病院などでは、採用時点でどの資格を持っているかだけでなく近い将来どのスキルを提供できるかも重視します。
なので取得時期が明確なほど、採用側はあなたの成長計画を把握しやすい。
さらに資格の取得に前向きなことも、好印象に。
資格の取得見込みは、具体的な時期を明記することで採用担当者に前向きな成長意欲を伝えることが可能。

新卒の場合は、診療放射線技師資格の取得見込みだけは欠かさずに記載する必要があります。
写真はスピード写真でも大丈夫?
履歴書の証明写真はスピード写真でも問題ありませんが、できれば写真館での撮影が望ましくなってきます。
最近では、スピード写真でも画質が向上していて十分な証明写真を撮ることができます。
ただし採用する側としては、証明写真からわかる清潔感などを重視します。
なので写真館などの方が、表情や姿勢、明るさが整えられてより良い第一印象にも。
スピード写真でも履歴書として提出は可能ですが、確実に好印象を狙いたいなら写真館での撮影を選ぶのがおすすめ。

特にスピード写真の場合、証明写真としての正解がわからないので写真館などで撮ってもらう方が確実になってきます。
文系の学校でも問題ない?
文系の学校出身でも、診療放射線技師の採用で不利になることはありません。
診療放射線技師は、国家資格になります。
そのため資格取得のためには、専門学校や大学卒業後の知識や技術が重視されます。
なので入学時の文系や理系という区分は、医療現場での実務能力に直接関係しません。
文系だから不利ということは一切なく、医療現場で求められるのは資格と実務力なので前向きにアピールすれば問題ありません。

ただし診療放射線技師は理系の資格になるため、入学試験などでは勉強を頑張る必要があります。
診療放射線技師になる方法については、こちらの記事で紹介しています。
書類選考で落とされる理由は?
診療放射線技師の採用で書類選考に落ちる主な理由は、情報不足や誤字脱字、応募先とのミスマッチが多くなります。
書類選考のポイント
- 職歴が具体的に書かれていない
- 志望動機が「貴院の理念に共感したから」など抽象的
- 資格や免許の記載漏れがある
- 誤字脱字や記入漏れがあり、医療現場の正確性に疑問を持たれる
- 転職回数が多いにも関わらず理由が説明されていない
履歴書というのは、応募者を短時間で判断するための重要な資料になります。
なので内容が曖昧だったり、経験や志望動機が応募先に合っていないのはマイナス。
面接に進む前に、書類選考の時点で不採用と判断されてしまいます。
情報を整理して応募先に合わせた内容をていねいに記載することで、書類選考の通過率を大きく上げることも可能。

他の履歴書と見比べた時に、マイナスな印象を与えないのが1番のポイントになってきます。
診療放射線技師の履歴書 まとめ

この記事の中では、診療放射線技師の履歴書について紹介してきました。
一般的な履歴書と同じように、診療放射線技師の履歴書もしっかりと自分のことをアピールすることが大事になってきます。
履歴書の大切なポイント
- 学歴・職歴
- 志望動機
- 資格や趣味、自己アピール欄
ぼく自身が履歴書を見る際、特に気にしているのが学歴や職歴です。
特に職歴というのは、採用前のスキルや人柄を知るための参考。
既卒であればこれまで携わってきたモダリティ、新卒の場合もアルバイト経験などを自己アピール欄で仕事への取り組み方として知ることができます。
現場での戦力を求める採用だからこそ、仕事をする能力があるかを見極めることは重要。

どんな仕事やアルバイトをしていたかによって、他人とのコミュニケーション能力の指標にもなってきます。
診療放射線技師の転職については、こちらの記事で紹介しています。





コメント